変幻自在なフリーキックを武器に数々のゴールを生み出した三浦淳寛(みうら あつひろ)さん。右足から放たれるボールの軌道はまさに芸術的で、多くのサッカーファンを魅了しました。
現役時代はJリーグだけでなく日本代表としても活躍。オールスターサッカーではMIP(最も印象に残った選手)に選ばれ、引退時には「功労選手賞」を受賞するなど、日本サッカーに多大な貢献を果たしました。
引退後は指導者としても実績を重ね、監督時代には月間最優秀監督賞を2度受賞しています。
そんな輝かしいキャリアを歩んできた三浦淳寛さんの現在とは?
あの芸術的なフリーキックは、どのようにして生まれたのか?
ご家族とのエピソードや趣味のゴルフにも触れながら、その歩みを辿っていきます。
三浦淳寛の経歴と現在の活動
プロ入りとフリューゲルスでの活躍
三浦淳寛(みうら あつひろ)さんは1994年に横浜フリューゲルスに入団しました。
左のアウトサイドを主戦場とし、キレのあるドリブルや正確なキック、そしてフリーキックを武器に活躍します。
横浜フリューゲルスの解散と天皇杯優勝
ところが1998年に横浜フリューゲルスは横浜マリノスに吸収合併されることが決定。
チームの解散が決まった最後のシーズンで、天皇杯優勝を果たしました。
有終の美で飾り、熱い涙を流した三浦淳寛さん。その姿は多くのサッカーファンの目に焼きついていることでしょう。
横浜F・マリノスや日本代表としての活躍
その後は統合された横浜F・マリノスでプレー。
日本代表にも選出され、アジアカップの優勝やW杯の本選出場にも貢献しました。
17年間で5つのクラブに所属し、37歳で現役を引退します。
引退後のキャリアと監督就任
引退後はサッカー解説者として活動。
その傍らで、日本サッカー協会公認のS級ライセンスを取得。2020年にヴィッセル神戸の監督に就任しました。
監督就任後はチームが3連勝するなど好スタート。
アジアチャンピオンズリーグではベスト4進出の実績も残しました。
監督退任とその後の活動
しかし、2022年シーズンは開幕からクラブ史上初の7戦未勝利となり、苦しい展開に。
チームの立て直しを図る中で、クラブとの契約は一旦終了となりました。
その後は再びサッカー解説者として活動しながら、少年サッカーの指導などを通じて今もなおサッカー界を支えています。
三浦淳寛が語るフリーキックの秘密
三浦淳寛(みうら あつひろ)さんはフリーキックの名手として知られていました。
彼の右足から放たれる無回転フリーキックはまさに代名詞といえます。
蹴り分ける3種類のフリーキック
三浦淳寛さんはフリーキックの際に、カーブ・ドロップ・無回転の3種類の球種を蹴り分けていました。
ゴールまでの距離とキーパーの位置、壁の位置を総合的に判断して、蹴る球を決めていたようです。
三浦淳寛さんがフリーキックを極めたのは、学生時代に自分より上手い選手がたくさんいたからだそうです。その中でキックだけは誰にも負けないようにと決意しました。
全体練習に加え、個人練習にも多くの時間を費やしました。いくつもの状況を想定しながらフリーキックに励みました。そうして磨きに磨きあげ、後世に語り継がれる稀代の名手となったのです。
無回転キックとの偶然の出会い
実は、無回転フリーキックは偶然の産物だったと言います。
練習中につま先で地面ごと蹴ってしまったことで、球が無回転で大きくぶれる弾道を描きました。見たことのない球筋に三浦淳寛さんは驚き、雷に打たれたような衝撃を覚えます。
この球を意図的に打てるように試行錯誤を重ねました。そしてそのフリーキックは多くの選手を驚かし、三浦淳寛さんの代名詞となったのです。
現在も続くフリーキックへの情熱
現在は指導者として活動し、イベントなどでフリーキックの極意を伝えています。
フリーキック用の練習ボールの開発にも携わりました。
新たなフリーキッカーを生み出すべく、三浦淳寛さんはサッカーへの情熱を今もなお燃やし続けています。
三浦淳寛と妻・大竹夕魅の二人三脚のサッカー人生
妻・大竹夕魅さんは元女子サッカー選手
三浦淳寛さんの妻である大竹夕魅(おおたけ ゆみ)さんは、かつて女子サッカー選手として活躍していました。
1974年7月30日生まれで、三浦さんとは同い年。誕生日もわずか6日違いという縁があります。
双子の姉と共にプロの道へ
夕魅さんは双子の姉・七未(なみ)さんとともにサッカーを始め、1989年には読売日本サッカークラブベレーザ(現・日テレ・ベレーザ)に入団しました。
夕魅さんはUー21日本代表にも選出された実力の持ち主。
ですが、1992年、18歳で現役を引退します。
姉と比べられることがプレッシャーとなり、サッカーを続けることが苦しくなってしまったようです。
引退後は姉妹でメディア活動
2001年、姉の七未さんが現役を引退すると、姉妹でスポーツメディアの活動をスタート。
この活動を通じて、夕魅さんは三浦淳寛さんと出会います。
三浦淳寛さんと結婚、そしてサポートの日々
2003年に結婚したおふたり。
夕魅さんは元女子サッカー選手としての知見を活かし、三浦淳寛さんの現役生活を支えました。
アスリートとコンディションを整えるための食事やプライベート面での支えとなり、陰ながら夫をサポートしていたのです。
50歳を迎えた現在も、夫婦の仲睦まじい様子はInstagramなどから伝わってきます。
子供・由良さんの夢はプロゴルファー
おふたりにはひとり娘の由良(ゆら)さんがいらっしゃいます。
由良さんの夢はプロゴルファーになること。
すでにジュニアゴルファーとして活躍しており、2025年にはABEMAのスポーツ番組『ABEMAスポーツタイム』に出演するなど、メディアにも多数登場しています。親子での密着取材もあり、その姿に注目が集まっています。
これからの成長と活躍がますます楽しみですね。
三浦淳寛の趣味はゴルフ
娘の由良(ゆら)さんは、ジュニアゴルファーとして注目を集める存在ですが、実はお父さんの三浦淳寛(みうら あつひろ)さんも、筋金入りのゴルフ好き。現役時代からゴルフに熱中しており、サッカー界でもかなりの上級者と評判です。
そんな三浦さんのゴルフエピソードをご紹介していきます。
ゴルフとの出会いは“悔しさ”から始まった
三浦淳寛さんがゴルフに本格的にハマったのは、25歳のときに参加したコンペがきっかけだったそうです。
当時は打ちっぱなしにたまに行く程度で、スコアも思うように出ず……。しかし、そこは元プロサッカー選手。「負けず嫌い」の火がつき、空き時間があればアプローチの練習をするようになりました。
プロの世界から趣味の世界に舞台を移しても、そのストイックさは変わりません。
ハワイで10日間の“ゴルフ合宿”!?
現役時代のオフに、突発的にハワイへゴルフ旅へ出かけたことも。前夜にゴルフ番組を観て「行こう」と決意、なんと翌朝には成田空港へ!
現地で毎日2ラウンド、10日間の強化合宿に。
驚くべきことに、2日目にはスコア100を切り、最終日にはなんと88〜89という好成績。
その行動力と集中力はまさにプロアスリートの鏡です。
ゴルフは“心”を映すスポーツ
三浦淳寛さんはゴルフの魅力についてこう語ります。
高校時代の恩師に「自信と過信は紙一重だ。常に謙虚で己を知ることが大事だ」と言われてきたんだけど、ゴルフってまさにそういうスポーツだと思う。
引用:Number Web
マナーや周囲への気配り。一緒に回っている人やキャディさんにちゃんと接しているかなって、いつも考えているのだとか。
サッカーとはまた違った形で、人間としての成長も促してくれる――。ゴルフは三浦さんにとって自分を省みる機会にもなっているそうです。
三浦淳寛のベストスコアは71!目指すは60台!
三浦淳寛さんの現在のベストスコアは「71」。
安定して70台は出せる実力者とのことですが、目指すはさらなる高み――。
「60台を出したい! もはや趣味の域を超えていますね笑」
中途半端が嫌いな性格ゆえに、徹底的に極めたくなる三浦さん。
ゴルフにかける情熱も、サッカーに劣らぬ真剣さです。
ゴルフでも“プロ級”を目指して
三浦淳寛さんにとって、ゴルフは単なる趣味ではなく「もうひとつの勝負の場」。
スポーツマンとしての姿勢が、そのままフェアウェイにも表れています。
「元プロサッカー選手」の枠を越えて、ゴルファーとしての挑戦も続ける三浦さん。次は“60台”の壁を超える日が、楽しみですね。
三浦淳寛の現在・経歴・家族・ゴルフまとめ
この記事では 三浦淳寛(みうら あつひろ)さん についてお伝えしました。
- 華麗なるプロ経歴と代表入り:1994年に横浜フリューゲルスに入団。天皇杯優勝や日本代表選出、アジアカップ優勝にも貢献。17年間で5クラブに所属し、37歳で現役引退。
- 伝説のラストシーズン:1998年、フリューゲルス解散が決定した中、天皇杯で有終の美。涙を流す姿は今でもファンの記憶に残っている。
- 指導者としての第二のキャリア:引退後は解説者やS級ライセンス取得を経て、2020年にヴィッセル神戸の監督に就任。ACLベスト4などの実績を残すが、2022年に退任。
- フリーキックの名手としてのこだわり:カーブ・ドロップ・無回転の3種類を状況に応じて蹴り分け。学生時代の悔しさをバネに、個人練習を重ねて技を極めた。
- 無回転フリーキックとの運命的な出会い:偶然蹴って生まれた無回転シュートに衝撃を受け、意図的に蹴れるよう練習を重ねる。後に三浦さんの代名詞に。
- 妻・夕魅さんとの二人三脚の人生:元U-21女子代表の夕魅さんと2003年に結婚。
- 娘・由良さんの夢を家族で応援:由良さんはプロゴルファーを目指すジュニア選手。
- ゴルフは“趣味”を超えた情熱の世界:ベストスコアは71、目標は60台!
サッカーもゴルフも、そして家族との時間も――常に全力で挑む三浦淳寛さんの姿に、これからも目が離せません。
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